大室小だより

いもこじ

 始業式の中で校長先生から「木樽の中で芋を洗うように、
大室小学校という器の中で、お互いが切磋琢磨し、お互い
を高め合おう」というお話がありました。その際使った木樽や
いもあらい棒、里芋の実物や写真が校長室前の廊下に展示
されました。子どもたちは興味をもち、足を止め、見ている姿
が見られます。
 この話は、「いもこじ」という、二宮尊徳のお話が基になって
います。農村の建て直しに際し、尊徳が必ず行なったのが、
農民同士の話し合いの場を設けることでした。農民たちは、
話し合いながら、復興に向けて力を合わせていったのです。
その話し合いの場を、尊徳は、「いもこじ」と呼んでいました。
「いもこじ」とは、「いもをこじる」の意味で、木樽の中に里芋と
水を一緒に入れ、棒や板でかき回すことを言います。こうす
ると、芋同士がぶつかり合い、こすれ合って、うまい具合に
汚れが落ちます。 芋が互いを磨き合うように、人も互いに
磨き合うことができます。
 子どもたちもこの話のように、お互いを磨き合い、高め合
うようにとの思いを込めて展示してあります。