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記述式問題が増える理由

 「文化の継承」や「文化の創造」をテストや入試で考えるとどういうことになるのでしょうか。
 文化を継承する力は、従来のテストで診断できます。では、文化を創造する力を診断するには……。その診断は難しいです。何かを創造することは時間がかかり、評価が難しいからです。
 とすると文化を創造する力をテストで評価できないのでは?
 新しい文化は、今までの知的財産を評価したり否定したりして、創造されます。その意味で「文化の継承」と「文化の創造」とはつながっています。つながりは、今までの知的財産が道具になるということです。
 このことから文化を創造する力をテストするには、知識を材料として活用できるかどうか問えば良いことがわかります。出題形式としては次のようになります。

 教育改革が進み、数年後には大学入試が「課題解決型」に移行します。それに合わ
 せて高校入試も変わり、今後は全教科で出題形式や内容の変更が行われると思いま
 す。中でも、記述式問題が増えるのは間違いないでしょう。
 「勉強のコツ 記述解答の出題 今後増加」開倫塾教務本部長 渡辺博(『読売新
 聞』2016年(平成28年)7月17日(日))
 
 知識をコンパクトにし、知識を道具として使いこなせるかどうかを見るために、記述式問題が増えるのです。文化を創造する力の診断です。情報を大つかみに把握し、使うことができる力が重視されます。課題解決の過程、そして、課題解決の手続きがとても大切になってきます。           校長 見目 宗弘