轟小だより

豊岡地区地域学校保健委員会(1/26)がありました!

 1/26(月)午後2時半より大桑小学校相談室で、事務局大桑小養護教諭の進行のもと、令和7年度豊岡地区地域学校保健委員会がありました。

 まずはじめに、豊岡中と轟小の養護教諭より、説明発表がありました。

テーマ「メディアに依存しない生活を目指して」

          ~親子関係を深めるために~

(成果)

・生活アンケート、元気アップカードによる実態把握

・元気アップ週間が定着し、地区全体で生活習慣が改善

・啓発資料や児童生徒保健委員会の活動等による意識付け

(課題)

・取組が定着している反面、意識が薄くなっている

・児童生徒や保護者への効果的な啓発の工夫

・メディアコントロールの定義や元気アップ週間の実施方法の再検討

・親子の関係を振り返り、見直す

 続いて、市健康課豊岡地区担当の佐藤智子保健師により、講評をいただきました。胎児期を含め乳幼児期の保健活動においても、メディアに関することは大切とのことでした。また、後半の講話内容(アタッチメント/愛着)と説明発表(元気アップ週間、生活に関するアンケート結果と取組み)とのつながりも解説いただき、一日を通して有意義な委員会となりました。ありがとうございました。

 後半は、県カウンセリング協会の山岡祥子先生から「子どもの育ちを支えるために大人ができること~アタッチメントの視点から~」と題して、講話をいただきました。ご多忙の中、講話を引き受けていただきありがとうございました。参会した保護者の方々や教職員にとって、示唆に富むお話を聞かせていただき、多くの学びを得ることができました。ありがとうございました。

 講演内容を要約してお伝えします。

子どもの「心」と「脳」を育むアタッチメント

 日頃より本校の教育活動にご理解とご協力をいただきありがとうございます。 今回は、子どもの健全な成長に欠かせない「アタッチメント(愛着)」と、大人の関わりが子どもの脳に与える影響についてご紹介します。

1. アタッチメント(愛着)とは?

 アタッチメントとは、子どもが不安や恐れを感じた時に、特定の大人(親や養育者)にくっついて安心感を得ようとする行動のことです。子どもは、「怖くて不安な時に泣けば、守ってもらえる」という経験を繰り返すことで、「自分は愛される価値がある」「人は信頼できる」という感覚を育んでいきます。これが、社会性や人を信じる力の土台となります。

2. 子どもの自律を支える「安心感の輪」

 子どもの心には「安心感の輪(サークル・オブ・セキュリティ)」という仕組みがあります。

安心の基地: 子どもは親を「基地」として、外の世界へ探索に出かけます(「見ていてね」「行ってくるね」)。
安全な避難所: 外で不安なことや嫌なことがあると、親の元へ戻ってきます(「守ってね」「慰めてね」)。
 大人がこの基地と避難所の役割を果たし、行ったり来たりを受け止めることで、子どもは安心して自律していくことができます。

3. 知っておきたい「マルトリートメント」と脳への影響

 「マルトリートメント」とは「不適切な養育」のことです。これは虐待だけでなく、しつけと称した体罰や、日常的な言葉の暴力なども含まれます。

 近年の研究で、こうした不適切な関わりが子どもの「脳」そのものを変形させ、傷つけてしまうことが分かってきました。

①身体的マルトリートメント(激しい体罰など)

 感情や思考をコントロールする「前頭前野」などが萎縮することがあります。
②心理的マルトリートメント(言葉の暴力)

 会話やコミュニケーションに関わる「聴覚野」が肥大化し、聞こえに影響が出ることがあります。                  子どもの存在の否定、兄弟を比較、父親(母親)が母親(父親)をひどく中傷、祖父母が両親への悪口も含まれます。
③面前DV(両親の喧嘩)

 目撃した子どもの「視覚野」が萎縮し、対人関係に影響が出ることがあります。
④ネグレクト的マルトリートメント(無視・スマホ育児など)

 脳の連携を司る「脳梁」などが萎縮することがあります。
⑤性的マルトリートメント(身体に触る、性行為の強要、裸の写真を撮る、性行為を子どもに見せる)

 脳の後頭葉の「視覚野」が萎縮します。
4. 今からでも大丈夫!脳と心は回復します

 「つい厳しくしすぎてしまったかも」と不安になる必要はありません。子どもの脳には回復する力があり、今からでもケア(くっつき直し)は可能です。

【家庭でできること】

❶オキシトシンを増やす

 スキンシップ、優しい言葉かけ、一緒に遊ぶことなどで「愛情ホルモン」が出て、脳の緊張が和らぎます。
❷気持ちを受け止める

 子どもが泣いたりぐずったりした時は、感情的に叱るのではなく、まずは身体ごと安心させてあげてください。
❸「褒め育て」を意識する

 特に発達に凸凹のあるお子さんなどは、意識的に褒め、安心感を与えることが大切です。

 

 子育ては「ほどよさ」があれば大丈夫です。完璧を目指さず、いつでも「安心の基地」に戻れるような温かい関わりを大切にしていきましょう。