校長室だより

校長室だより

53人の校長先生

 令和元年12月現在、校長室には29人の校長先生の写真が飾ってありました。小学校と中学校が別にあったときから、併設になって現在の校舎でスタートして現在に至るまでの、本校の歴史の変遷を感じることができます。長寿会の方々が校長室にいらしたときには、自分が在籍したときの校長先生の写真を見つけて、思い出話に花が咲きました。
 中学校の校長先生は初代からすべて飾ってありましたが、小学校の校長先生は、途中から掲示してありました。そこで、お名前だけでも掲示しようと、学報や小来川小学校100年史を元に調べ始めました。すると、校長室の写真より以前の写真も発見されました。小中一貫校に指定された記念に、小来川小中学校の歴史を感じられるように、歴代校長先生53人のお名前と、写真が確認できた49人のお写真をそろえることができました。学校にお出での際は、職員室に声をかけていただき、ご覧になってください。
 小中一貫校としての節目にあたって、これまでのよき伝統を踏襲しつつ、これからの新しい時代にあった特色ある学校づくりに邁進し、さらなる発展に向け努めてまいりますので、今後とも皆様の一層の御指導・御支援を賜りますようお願い申し上げます。

主体的な学び

 コロナウイルス感染拡大を防ぐため、4月13日より臨時休業が続いています。現在心配されていることは、学校での生活が送れない子どもたちの状況です。学習については、授業をできない中で、家庭での学習支援を進めています。通常の授業を思い浮かべると、いつでも先生がアドバイスしたり、問題の解答を確認してたりしています。やる気が起きなくても、そっと背中を押してやる気を引き出してくれます。考えが浮かばないと、いろいろな考え方を紹介してくれます。これらのことができない状況になっています。
 現在の私達は、様々なところで自粛が要請され、不自由な生活を送っています。こうした時間の中では、自分自身と向き合う時間が多くなります。自分と向き合うことにより今まで気づかなかった自分に気づくことがあります。私は、今まで時間がなくてやれなかったことの中で、やってみたらおもしろかったことがいくつか見つかりました。
 これからの社会を生き抜く子どもたちには、主体的な学びを十分に積み重ねていることが重要であると言われています。学校では手をかけ過ぎることで、子どもたちの主体性や創造性の芽を摘んでしまっていることがあったかもしれません。現在の状況はすぐには変わらないと思います。この環境で育つ力や姿勢もあると思います。「自分にとっておもしろいと感じるものは何か。」ということにしっかりと耳を傾けてください。そして、自分の未来のあり方と相談してください。見通しをもって粘り強く何かに取り組む時間となれば、学校が休業となっている時間も有意義なものとなるのではないでしょうか。

令和2年度のスタート

 令和2年度のスタートは厳しいものとなりました。新型コロナウィルス対応のため、3日間登校して臨時休業となりました。昨年度、約1か月間の臨時休業があり、久しぶりに登校してきた児童生徒は、きっと戸惑いを感じたことでしょう。新たに入学した小学校1年生も残念だったと思います。
 私達がこれまで1度も経験したことがない大きな動きが、世界中で起きています。このようなときに、自分たちにできることは何でしょうか。それは、自分の、そしてみんなの命を守るために、やるべきことを、約束を守って絶対にやり続けることだと思います。
 昨年度の集会では、免疫力を高める話をしました。ウィルスが体の中にいつ入ってくるかはわかりません。その時に、ウィルスと向き合える丈夫な体とエネルギーがあるかどうかで、病気の重さが変わってきます。エネルギーを蓄えるために、「早寝、早起き、朝ごはん」のような生活のリズムが大切です。日頃の生活においても、このようなときでも重要なポイントです。あせらず、当たり前のことを続けて、みんなでみんなの生活を守っていってほしいです。
 学校に登校できなくなると、学校に登校していたことが、当たり前でしたけれど、幸せな時間だったと感じています。学校には登校できませんが、時間は同じように過ぎていきます。児童生徒が、今の時間が将来、有意義なものだったと胸を張っていえるよう、大切に過ごしてほしいと願っています。
 学校教育目標
「心身の健康を一に、学びを求め、礼節を舎す児童・生徒」
 学校経営の基本理念
「一人一人の児童生徒の人格を尊重し、個性の伸長を図りながら、児童生徒自ら現在及び未来における自己実現を図っていくための自己指導能力の育成に努める。」

突然の臨時休業

 3月2日から24日まで、新型コロナウィルス対策として臨時休業になりました。児童生徒の健康・安全と感染の拡大防止のため、日光市内全校で実施しました。突然のことで戸惑いや不安もありました。学校ではできる限りのことを実行しました。ホームページでも、臨時休業中の様子を発信していますので、ぜひご覧ください。臨時休業中、教職員は家庭訪問や電話連絡をとおして児童生徒とふれあい、元気をもらいました。
 このような中での卒業式となりました。来賓の皆様の出席を控えていただき、参加者の健康状態を確認して、時間を短くして実施しました。参加者は、卒業生、在校生、保護者の皆様、教職員。例年より少ない人数でした。10日以上登校していない状態で、練習もままならない中で、卒業生は立派な態度で卒業証書を受け取りました。在校生も一生懸命送り出しました。会場となった体育館は、温かい雰囲気に包まれました。
 今回の新型コロナウイルス対策のための突然の臨時休業。いつもどおりの毎日が明日もやってくる。明日も学校がある。これはあたり前ではなかったのだと考えさせられました。自然災害や世界的な環境問題、人権問題など、児童生徒を取り巻く未来には課題がたくさんあります。どのような未来となっても、卒業生はこの小来川で学んだことを礎とし、誰かのために、自分のために、力と心を尽くせる人間になってくれると信じています。これからも教職員一同、卒業生の未来を温かく見守り続けていきたいと思っています。

海への憧れ

 私が小学校低学年の頃、海水浴に子ども会で行っていました。夏休み前に学校の校庭で、波がくることを想定して海に入る練習をたくさん積みました。海水浴当日はバスに乗って行きました。海が近づいてくると、パッと太陽と松林と海が見えるところがありました。その瞬間、思わず笑っていたことを覚えています。海を見たことがなかっただけに、海に対する憧れが非常に強かったのでしょう。その情景は今でも思い出すことができます。
 1月27日から29日まで、小学校5・6年生は2泊3日で臨海自然教室に行きました。本校にとっても私にとってもは久しぶりの行事でした。冬ということもあり、ギラギラした太陽とは出会えませんでしたが、3日間、日常とは違った環境で学習することができました。特に、思い出に残ったのは塩づくりだったようです。担任の先生が荒れる海から、必死でくみ上げた海水を煮詰めて塩をつくりました。湯西川小学校の子どもたちと協力してできた塩の味は格別だったでしょう。様々な活動や見学をとおして、たくさんの感激・驚き・ときめきを得ることができたようです。帰ってきたときの子どもたちの表情には達成感・充実感があふれていました。臨海自然教室は子どもたちにとってかけがえのない思い出の1つになったことでしょう。子どもたちは私ほどの海への思い入れはなかったですが、出発する前にめあてとしたことは、すべて達成することができました。
 今年度もこのような充実した教育活動ができましたのも、地域の方々や保護者の皆様のご支援のおかげです。ありがとうございました。今後ともよろしくお願いします。