小来川学報

小来川の由来

 14世紀の南北朝時代の後半、南朝の忠臣といわれた藤原藤房卿は、鹿沼市北方の山ふところまで落ち延びます。そして今の小来川の森崎まで来たとき、薬師堂の丘から眺めた景観を見て、感銘を受け、次のような和歌を詠まれました。
 湧き出でし 水上清き小来川 真砂も(  )の 光をぞ添う
 (  )には色を表す言葉が入ります。どれでしょうか。
①萌葱(もえぎ)
②琥珀(こはく)
③鶯(うぐいす)
④瑠璃(るり)

 答えは、④瑠璃(るり)です。瑠璃色は、紫みを帯びた濃い青色のことです。薬師堂の丘からの景観は、この里のおおらかさと独特の品位を感じさせるものがあって、それに感銘して和歌を詠まれたそうです。この「小来川」の文字が今日までよびならされてます。