校長室だより

校長室だより

「ウィズコロナ」の時代へ

 11月に入り、秋らしい日が多くなりました。学校から見える山々も紅葉が始まり、男体山の頂きも白くなってきました。秋晴れの気持ちの良さに、日常を忘れてしまいそうになることがあります。
  最近は、栃木県におきましても新型コロナウイルスの感染者がゼロという日もあり、急速に収束に向かっているようにも見えます。お陰様で、本校の教育活動も少しずつではありますが、戻ってきています。先日は、延期となっていました中学校の修学旅行が、11月10日から12日の2泊3日の日程で無事実施することができました。京都の町も日常を取り戻し、観光客や修学旅行生で活気が溢れていました。修学旅行2日目では、生徒だけで、自分たちが立てた計画で見学地を周り、友情を深めながら楽しい思い出づくりをすることができました。また小学生は、今までリモートでしか実施できていなかった他校との交流学習を、今後再開できそうです。
 テレビでは、新型コロナウイルスの存在を前提に新しい日常を築く「ウィズコロナの時代へ」という言葉がよく聞かれるようになりました。学校におきましては、今後も気を緩めることなく、今まで通りの感染症対策を続けていき、新しい生活様式を徹底して、安全と安心の日々となるように努めていきたいと思います。
 保護者の皆様や地域の皆様には、子供たちの学びを止めないための本校の教育活動に多大なるご理解を賜り、厚く御礼を申し上げます。引き続きのご理解とご協力を、よろしくお願いいたします。

「チーム小来川」を楽しみに

 感染症対策等の制限がある中ではありましたが、学校内での運動会を実施することができました。緊急事態宣言が発令され、今年度も「小来川ふるさと大運動会」を実施することができず大変残念に思いました。しかし、児童・生徒たちは練習時間もあまり取れない中、運動会に向けて、一生懸命に練習に励んできました。    
  運動会当日は、時折小雨の降る生憎の天気ではありましたが、児童生徒、保護者の皆様と共に、予定した種目全てを実施することができました。『今 発揮 頑張ってきた 積み重ね』というスローガンのもとに、子どもたちの頑張っている姿を保護者の皆様にお目にかけられたことを、たいへん嬉しく思っています。そして、親子種目や全校リレーなど、みんなで思い出に残る楽しい運動会となりました。特に全校リレーでは、当初、六チームの参加予定だったのですが、保護者の皆様と教職員のほぼ全員が参加することとなり、全八チームでのまさに全校リレーとなりました。お陰様で、たいへん盛り上がり、「チーム小来川」を感じました。
  来年度は、ぜひ伝統ある「小来川ふるさと大運動会」を地域の方々と共に実施できることを願っております。地域の方々には、日頃より本校の教育活動に御協力頂き、大変感謝しております。きっと二年分の思いを爆発させ、盛大に行われると共に、地域全体の「チーム小来川」を体験できることと楽しみにしています。

勇気をもって相手のために

 夏休みが終わり、一番嬉しかったのは、久しぶりに元気な子どもたちに会えたことです。しかし、二学期のスタートは、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、午前中のみの授業となり、少し気の重いスタートとなってしまいました。始業式の朝、通学路で子どもたちの登校の様子を見守っていると、突然雨が降ってきました。私は持ってきた傘を差しながら、一学期の出来事を思い出していました。
 「校長先生、傘貸しましょうか。」
 その日も、今日のように朝、突然小雨が降り出しました。しかし、あいにく傘を持っていませんでした。すると中学一年生の女の子が挨拶をした後に、声をかけてくれました。自分が持っている傘を私に貸してくれるというのです。自分だって濡れてしまうのにと、最初私は「大丈夫だよ、ありがとう。」と答えました。でも、声をかけてくれた気持ちがうれしくて、「やっぱり貸して。」と言って借りることにしました。その子のすばらしいところは、自分のことより相手のことを考えたことと、思ったことをすぐに行動に移したことです。困っている人を見かけても声をかけることは、たいへん勇気のいることです。私も今までいろいろなことがありました。勇気をもってやっとの思いで声をかけたのに断られて気まずい思いをしてしまったり、すぐに声をかけられずにタイミングを失い後悔してしまったり。また逆に、雪道で車がスリップをして動かなくなってしまった時に、後から来た若者のグループに、車を押して助けてもらったこともありました。このことがあってから、私は自分がしてもらった親切を思い出し、困っている人を見かけたら積
極的に声をかけようと心に決めました。

 本校の子どもたちみんなにも、相手の気持ちを考え、勇気をもって積極的に行動に移せる人に成長してほしいなと願っています。

「個別最適な学び」について

  まもなく1学期が終了します。7月22日からは、34日間の夏休みとなります。昨年度は、学校が始まってすぐに臨時休校となり、夏休みも短縮されました。まだまだ例年通りとはいきませんが、プールの授業が再開されるなど、少しずつではありますが学校生活も戻ってきています。子どもたちには、感染症対策を続けながら、夏休みでしか体験できない自然体験など長期休業をうまく活用した過ごし方をしてほしいと思います。合わせて1学期中に子どもたちに配付致しましたタブレットも、大いに活用されることを期待しています。
 ところで、新学習指導要領の中に「個別最適な学び」という言葉が出てきます。「個別最適な学び」とは、一人一人の理解状況や能力・適性に合わせた個別最適化された学びを行うことで、多様な子どもたちが誰一人取り残されることがないようにするのが目的です。個別最適化された学びのベースの一つは、ICT機器を活用した教育方法です。子どもたち一人一人に合わせた学習環境の提供も個別最適化された学びの実現のために重要な要素です。年齢や学年ではなく、子どもの能力に合わせた学習環境を提供し、より子どもたちに寄り添った学習環境の実現が期待できます。タブレットを使えば、苦手科目の復習として既習学年の内容を学ぶことができます。また、予習として、まだ習っていない学年の学習に取り組むこともできます。子どもたちには、自分のペースで、自分の進度に合わせた学習を自由に進めてもらえたらと思っています。
 夏休み中には、たくさんの活動や体験を通して、子どもたちが大きく成長し、始業式には日焼けした健康な体で登校してくるのを楽しみに待っています。

自己有用感について

 「自己有用感」という言葉を聞いたことがありますか。自己有用感とは「自分の属する集団の中で、自分がどれだけ大切な存在であるかということを自分自身で認識すること」です。「自己有用感」が高い子は、思いやりのある行動ができる、友達と協力できる、学習意欲が高いというような意識や自覚があり、集団の中などで「自分に自信を持って主体的に行動できる」ようになると言えます。日本の児童生徒の場合には、他者からの評価が大きく影響し、「褒めて(自信を持たせて) 育てる」という発想よりも、「認められて(自信を持って) 育つ」という発想の方が、子供の自信が持続しやすいと言われています。日常生活の中で使うことはあまりありませんが、毎日の様々な場面の中で育てられていくものです。
  「自己有用感」を高めるには、子供自身に目標や工夫する点、努力する点などを考えさせておき、その基準に沿ってどこまで達成できたのかを評価することが「認める」という行為では重要になります。それが、「自己有用感」を育みます。単に良かった・悪かったと評価するだけの「褒める」では、「自尊感情」(自己に対して肯定的な評価を抱いている状態)を育むことはできても、
「自己有用感」を育むことにはなりにくいのです。「自己有用感」を獲得することは、「自分でもできる」という子どもの自信や集団の一員としての社会性が身につくだけでなく、自分は価値のある人間だということを理解する「自尊感情」を高めることにもつながります。奉仕活動や職場体験活動等の他者との交流体験を通して、他者を好意的に受けとめたり、他者との絆や社会とのつながりを感じとったりする中で「自己有用感」は獲得されていきます。学校と家庭とが連携して、これらのことを意識しながら、子どもに関わっていく必要があります。学校では日常の授業や児童生徒会活動、清掃活動、宿泊学習や様々な行事などを通して指導して参ります。御家庭でも、ぜひ、意識して取り組んで頂けたらと思います。(参考資料:文部科学省 国立教育政策研究所 生徒指導リーフ18)